春の夜 | 雑音を纏いながら。

春の夜

月があんまり大きくて、自転車での帰り道は空ばかり見てた。


線香花火の最後の一粒みたいに、

今にも零れ落ちそうなほど、光ってて、

もしかして、全天はみんなあれくらい明るいのかもしれないと思う。


それじゃ眩しすぎるから、

誰かが、天蓋のように布をかぶせて、

だから、春の夜空はどことなくふんわりとしているのかも。。。



新学期が始まって1週間。

疲れすぎて、帰り道はいつも、すごいところまで意識が飛んでいる。

でも、足はぎゅむぎゅむと重いペダルを踏んでいます。


こないだ、白木蓮が声をそろえたように咲き出したと思ったら、

桜がつぼみをあっという間にほころばせて、

通学路のこでまりも、可憐に並んでいる。


そんな全部が、いちいち心に沁みてくる。



本当に沈んでいるようで、日記ばかり長くなって、頭の回転はのろのろしてて。

色々もどかしいです。


今のところ、肌の内側までぴったり自分で埋まってるけど、

声のトーンや話し方が、すごく上滑りしてて、うまく話せない。目も、合わせにくい。



だけど、できないことを数えるのはやめようって思う。

ちゃんと、できたことをひとつずつ積み上げていこうって。


1日の終わりに、いつもそう自分に言い聞かせてる。

その直後に、

明日着ていく服が選べなくて10分くらい途方に暮れて、どうしようもなく落ち込んだりもする。

夜中に何度も目が覚めてしまう。



頭では理解できてるつもりでも、心はなかなかついていけない。

隅っこの方で、ずっと小さくパニックを起こし続けてるのかもしれない。


負荷を感じつつも、この感じはよく知ってるなぁと思う。


こうして沈んだ状態の中、できることを少しずつ増やしていけたらいいなぁ。

先生も、よくそう言って、私の心をほどいてくれた。


無理に上げなくても、ゆるやかに調子が戻ってくれる日を気長に待てるように。